★連続投稿第二弾。
六本木ヒルズ森美術館のLOVE展に行ってきました。
様々な「愛」を様々な形で表現するという展覧会。
その中で、印象に残ったものをいくつか。
黒人レズビアンのドキュメンタリー映像。
ビアンを“矯正する”レイプとか、黒人女性ザネレが白人の恋人と一緒に歩いても只の付き人と思われるとか、女性二人が施設に受け入れられないとか。
白人の恋人がメイド服を着てザネレに仕える写真を撮って、「こんなことありえないのよ。逆だもの」と淡々と語るザネレには胸を打たれた。
だって日本人の私ですらその写真に一瞬違和感を抱いてしまったんだもの。いわんや。
受胎してる裸婦の写真、映像。
絵画以外で初めて見たから結構強烈だった。
妊婦の裸ってグロテスク。
立ち会い出産をした夫があまりのグロさにショックを受けるって話は聞くけど、この姿はまだ平気なのかしら。
これ「膨らまない腹こそ人体の通常である」と刷り込まれたある種の偏見なんですが。
人形浄瑠璃。
「曽根崎心中」は色恋と宗教を日本で初めて結びつけた作品なのだそうだ。あの世で結ばれるという。
2011年に演じたときの映像が流れてたんだけど、人形劇といったら保育園でやったようなものしか知らなかったから新鮮だった。
人形浄瑠璃は演者と奏者と語り者を分ける。
黒衣を着た演者が舞台にぽつねんと立ち人形を操る、その人形遣いの存在感はシュールだった。
語り手の独特の義太夫節もまた鮮烈。受験でさらっとやる程度じゃこんなの伝わるはずもない。
初音ミクライブ映像。
ファンが「ミクー!」と声を上げた瞬間涙が出てしまった。びっくりした。
このときいちばん“愛”を理解したんだと思う。
初音ミクは揺るぎなく人間的な裏のない神である。
人々は民草である。熱狂することで各々の愛の塊がうねってミクにぶつけられる。
しかし彼女は超然としているゆえにそれらの愛を取り込むことなく己の愛で受けて立つ(私のみの解釈かもしれないけど)。
そうして更に神格化されていく。
それを美しいと思ったのだと分析。
ももクロは限りなく人間的な力に裏打ちされたライブをつくるがために神格化され、私はそれに魅了されたから、正反対の存在にインパクトを受けたのだろう。
途中で人間ダンサーが出てきたのあれはいらなかった。
まあそれは私の解釈の限りにおいてだから、ファンや運営は違うロジックを持ってやってるのだろうけど。
それにしてもわりと画一的だった。性的倒錯やポリガミーやアセクシャルや寵愛的なものがもっとあってもよかったんじゃ。
あとエログロチックな作品が多かったような。
というか相当デフォルメ化した。プラトニックや淡白な愛はあまりなかった印象。
子供に「これなにー?」と聞かれて困ってる親もいて笑えた。
でも全体的に見応えあって面白かったです。
カップル割も設けてるらしく、同性同士でも割り引き可能だそう。
私は一人で行ったけどね笑
女の子ふたり組が結構多く、そのうち何%かはカップルだったんだろう。